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【スポーツナビ】反骨精神と歩んだ大西勝敬の指導者人生 フィギュアスケート育成の現場から(13)



【スポーツナビ】反骨精神と歩んだ大西勝敬の指導者人生 フィギュアスケート育成の現場から(13)
松原孝臣 2015年12月17日(木) 11:00

↓↓
http://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201512150001-spnavi?p=1

◆「指導者としてはまだ、ぺえぺえ」

「ここの練習を知ると、よそのリンクから来た先生たちがうらやましがりますね」

 大阪府立臨海スポーツセンター「りんスポ」で、フィギュアスケートの指導にあたる大西敬勝は言う。選手として競技に取り組む子供たちの練習時間を、きちんと確保できているところが、羨望(せんぼう)の対象になるという。

「それだけは誇れますね」

 練習体系など運用のシステムは大西が主となり、時間を重ねて作り上げた。

「僕たちはインストラクターだけど、このリンクを守ろうという思いから、放送の仕事をはじめ、インストラクターじゃない仕事もさせてもらっています。自分の仕事場だから、自分で守らないと」

 センターはかつて、閉鎖危機に揺れ、運動の先頭に立った高橋大輔をはじめ多くの人々の支援もあって存続につながった。いや、大西はここに来るまでに、2つのリンクの閉鎖を味わっている。その体験があるからの言葉であり、運営に積極的にかかわってきたのかもしれない。

 長いキャリアを積み重ねてきた大西は、言う。
「僕なんて、指導者としてはまだ、ぺえぺえですよ」

 すでに指導者としての経歴が40年に届く日も遠くはない。“ぺえぺえ”、という言葉は、どこかそぐわないように感じる。



【大西先生】
<スポーツナビさんより画像をお借りしました>



◆指導で最も大切なのは、「基本を教えること」


その理由を明かす前に、大西は、指導で最も大切なのは、「基本を教えること」と言った。スケーティングを重視する。

 町田樹の指導においてもそうだった。

 以前、大西はこう語っていた。
「僕ね、あの子を預かることが決まってから、過去の滑りの映像を何日も徹夜して見たんですよ。徹底的に見て分かったのは、よくこれであの位置にいたな、ということ。それくらいスケーティングが下手だった。それがいろいろなところに派生していた。でもジャンプは上手だと分かったし、ここをこう直せば戦えるな、じゃあこうやっていこうと決めたんです」

 町田は毎日、コンパルソリー(氷上を滑り、スケートのエッジで定められた図形を描いていく)にも取り組むことになった。それがもたらした成果は、ソチ五輪シーズン以降の町田の滑りが雄弁に物語っている。

 現在は長久保裕のもとにいる山本草太も教え子の1人だ。高校1年生の山本は、昨シーズンの世界ジュニア選手権で銅メダル、今シーズンのジュニアグランプリファイナルで前年の銀メダルに続く銅メダルを獲得するなど、次代を嘱望される選手である。

「小学2年生の頃からですね。スケーティングをよくしましたよ。ジャンプが跳べない頃から、スケーティングは相当やりましたし、あまり好きじゃなかったサークル(氷上に円を描くこと)もやらせた」

 山本はスケーティングに関しても評価を得ている。それは大西のもとで、磨かれたものだった。

「練習はかなりやったけれど、能力が高いからよく吸収した。優秀だったなあ」

 大西が練習においてスケーティングを大切にしているのは、自身が選手であった頃の教えにある。


大西は、スケートを始めてから、当時有数の指導者だった山下艶子に指導を仰いできた。山下は佐藤信夫が選手であった頃に指導した人でもある。

 山下のあと、大西は佐藤の指導を受けた。山下、佐藤の指導は共通していた。基本を大切にすることだった。

「山下先生にはコンパルソリーを手取り足取り教えていただきましたし、自分の頭の中に基本を植えつけていただいたのは、山下先生、そして佐藤先生のおかげです。つまり、同じ血、同じ血統なんです。山下先生、佐藤先生、僕、(小塚崇彦の父の)小塚(嗣彦)さん。小塚さんの息子さんも、その血統にありますね」

 そのあと、大西は、自身を“ぺえぺえ”と言った理由を説明した。

「佐藤先生をはじめ、山田(満知子)先生、長久保先生、僕よりご年配の方がスケート界を支えています。だから僕なんて、ぺえぺえなんです」

 そう思ったとき、大西は1つの疑問が浮かんだという。
「じゃあなぜ、年配の方々が今も支えているんだろう、そこに割って入る若い指導者が出てこないんだろう」

 考えていくうちに、答えが浮かんできた。
「佐藤先生をはじめ、共通しているのは、フィギュアスケートの基礎が頭に、体の中に入っているということです。だから上手に伝えて教えられるんだろうなと思う。そこまで体に染み付いていなかったら、どうしても理屈というか講釈をつけて教えざるを得ない。それだとうまく教えられないですよね」

 息を継ぐと、大西は続ける。

「(11月の)全日本ジュニア選手権に行ったとき、他のリンクで教えている人と話をしていて、『やっぱり基本が大事だよね』という結論になりました。基本ができていないというのは、上の方に行ったときにばれてしまうんですよ。4回転を跳べた、3回転を跳べたといっても、上位になっていけば、みんなが跳んでくる。そうなるとどこで差がつくかと言えば、ステップやスピンなどです。そのとき、慌ててスケーティングに取り組んでも手遅れ。たし算が分からないのに、掛け算ができるわけはない。佐藤先生たちともそういう話をするんですけど」

◆その血を絶やさないように

だから思う。

「37、38あたりより歳が下の人は、コンパルソリーを知らない。今後、基本を教えられる人が減っていくと、危険ですね」

 そう感じるからこそ、大西は、今、こんな抱負を抱いている。
「早く若い子を育てないと」

 それは選手を育てるという意味だけではない。
「いつまでも佐藤先生たちに頼っているようじゃね。若い指導者に台頭してほしい。自分も指導者を育てるような歳になってきたなと思います」

 好きではなかったのに、選手であった頃も含め、50年を超える時間をフィギュアスケートに費やしてきた。

 今も好きではないのだろうか。そう尋ねると、笑ってこんな答え方をした。

「僕はね、親に感謝しているんですよ。スケートを始めたとき、僕に許可もなくですが(笑)、山下先生に習えるようにしてくれた。親の方針として、何でも一流のものを勉強しないといけないというのがあったからです。だからここまで来られた気がします。ものごと、何でも一流に学ぶことが大事じゃないですかね」

 山下に教わり、おそらくはそのことによって佐藤からも教わり、そこで得た指導を自身の財産にして、“同じ血統”の指導者として、スケート界にいる。

 そして今、その血を絶やさないようにと考えている。

(第14回に続く/文中敬称略)
松原孝臣
1967年、東京都生まれ。フリーライター・編集者。大学を卒業後、出版社勤務を経てフリーライターに。その後「Number」の編集に10年携わり、再びフリーに。スポーツではオリンピック競技を中心に取材活動を続け、夏季は'04年アテネ、'08年北京、'12年ロンドン、冬季は'02年ソルトレイクシティ、'06年トリノ、'10年バンクーバー、'14年ソチと現地で取材にあたる。著書に『お酒の資格と仕事』『高齢者は社会資源だ』『フライングガールズ−高梨沙羅と女子ジャンプの挑戦−』など




「黒い瞳」と「火の鳥」も収録されています。<全曲視聴可能>



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Author:ちえ
神戸に住む主婦の生活ブログ。

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神戸、カフェ、久保田利伸、
フィギュアスケートが好き。

2009年全日本eyeから高橋大輔選手を、2010年6月DOI「黒い瞳」から町田樹選手をずっと応援しています。現在は町田樹選手の考え方に深く共感し、町田くんを全力応援中。
大輔&真央はいつも心のオアシスです。

ペア、アイスダンスも大好き。


好きなもの:
カフェ、食器、インテリア、NY、紅茶






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<とても綺麗な写真。町田樹選手インタも泣けます>



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